五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』                           浄瑠璃八景・新内明がらす・ゆめの泡雪




( 三代 歌川豊国画 1860年 万延1年 )

■ 浦里と時次郎
 
■ 『 鶴賀若狭掾(つるがわかさのじょう)作の新内節《明烏夢泡雪(あけがらすゆめのあわゆき)》の主人公。1772年(安永1)作。浦里は親のために吉原の山名屋に身を沈めた女性。時次郎の父は田舎におり,江戸表の地頭に年貢金200両を払うような裕福な家で,家宝に小烏の名刀を持っている。息子の時次郎は浦里になじみ,年貢金を使いこみ,方々に借金をして,浦里に会えぬようになる。それを無理して山名屋へ上がり,浦里の部屋に忍んでいたが,遣手のかやに見つかり,時次郎は表へたたき出される。 』 

◆ 上記は、世界大百科事典浦里・時次郎からの引用となります。そして遣手ばばあに、時次郎が廓に金を支払わず、浦里が時次郎と廓の中で密かに密会していた処が発覚してしまい、廓の中の掟を破った浦里に対して見せしめのために縄で縛り、寒い廓の外の雪降る中で、忘八の若い衆に雪責め折檻され、それも浦里だけではなく、かむろ・みどりまでも同様の折檻をされるという物語です。そしてそのような雪降る中で、時次郎が二人の縄を解いて廓の塀から脱出しょうとした時に夢から覚めるというのが、明烏夢泡雪(あけがらすゆめのあわゆき)のだいたいの筋書きとなっているようです。

◆  また物語では、もともとこの春日や時次郎は、遊び人ではなく、物語の中では、裕福な商人の息子であるのですが、大変な堅物であったので、父親が社会勉強のために、遊び友達に頼んで、時次郎を稲荷参りに行こうと騙して吉原に誘い込みという流れがあり、そこで出会った浦里と深い仲となり、そこから廓通に嵌ってしまい、あまりにお金をつぎ込んで最後は父親から勘当されてしまい、廓に通い浦里に会うこともできなくなってしまったために、今度は浦里が廓の掟に反してお金を時次郎から貰わずに、時次郎と廓の中で密会を続けていた処を、廓の遊女の監視役の遣手ばばあにそれが発覚してしまったというお話です。ですから、上記の浮世絵の浦里・時次郎は、まだ時次郎が父親から廓通いが祟って勘当される以前の逢瀬の時期の姿なのかもしれません。

◆ もともとこの物語は、明和六年(1769年)に江戸浅草蔵前にある伊勢屋の養子である伊之助という人が新吉原蔦屋の遊女・三芳野とともに廓を脱出して、三河島の田圃で心中をしたと言う事件があり、その時に男が21歳、女が24歳ということで、世間で騒がれて二人のために比翼塚が作られたという事件を浄瑠璃作家の鶴賀若狭掾が、実名と季節などを変えてアレンジしたものが【明鳥夢泡雪】の浄瑠璃であるとであるとされているようです。

◆ 題名の【明烏】とは、吉原での遊女・花魁との長い夜の滞在時間が終わり、明け方には別離となるために、その廓から出る朝帰りのl時間帯にちょうど鳴く鳥が、鶏ではなく烏であったという意味があったようです。ですから明烏とは、吉原の廓から出る時刻を暗示しており、それは花魁や遊女との別離を暗示している言葉となります。そしてその廓から追手から逃げるために、廓の堀の壁から鳥のように浦里とかむろ・みどりを抱えて飛んだ時、雪が泡のように消えてゆくように、夢の世界から目が覚めたという物語らしいです。

■ 参考資料
清書七伊露波・あけからす・遊女浦里と時次郎
http://riyuginnuma.blog.fc2.com/blog-entry-469.html

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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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