五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』                東都 富士三十六景 品川・目黒

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◆ 取りあえず、遠方に見える富士山をバックに、花魁とのカンプル二組の浮世絵です。当然のことですが、二人の目線の動きは、相互の心理状態・感情を顕しています。浮世絵の世界で描かれている人物の目線の方向性や動きを分析してゆくと、いろいろな会話が聞こえてくるのではないでしょうか・・・

◆ さて、始めに上段の品川に縁の深い遊郭の遊女と男性のカップルの浮世絵ですが、なかなかこの浮世絵の人物が確定できなかったのですが、背景に遠くに冨士が見えて、バックには遠くに舟が二艘海に浮かんで漁をしている様子や遊女の背後には、舟の帆を吊す棒の柱のような形が見えることから、場所が海辺の港の桟橋のような処であると推定されてくると、自ずとこの二人は、品川心中の中にてで来る品川遊郭の遊女・お染といっしょに心中に巻き込まれる遊客の金蔵ではないかと思えてくるのです。もちろん確定的な事は言えません。

◆ 品川心中については、ウィキペディアに簡単に説明が述べられていますので参照していただればと思いますが、もし、この男女の場面が、品川心中の場面であれば、この左側の遊女は、品川遊郭の年増の遊女・お染となり、左側の男性は、貸本屋の店員でお染の馴染みの遊客の一人金蔵となると思います。

◆ そしてこの場面は、桟橋の近くで、いざ心中となるといやがる金蔵に対して、後ろから金蔵を海に突き落とそうとしているお染の姿を描いているということになると思います。よくよく右側の男性の金蔵の顔の表情や首筋の汗を拭いている金蔵の姿を見ると、海に突き落とされるのを察知した金蔵が冷や汗をタオルで吹いている姿を、お染が冷たく見つめているようにも見えてきます。

◆ もちろんこの場面が、品川心中のお染・金蔵の桟橋での場面とは言えないので、なんとも言えませんが、背景が海であり、お染の背後にも舟の帆を吊す柱の棒のようなものが見えることから、この二人のいる場所が海の桟橋であると仮定すれば、この場面が品川心中を顕している場面ではないかと個人的には推測してみましたが、もし他に場面設定できる物語がわかりましたら、追加して述べたいと思います。

◆ 次に下段の目黒に因んだ男女の浮世絵ですが、こちらは以前にも掲載をしました、吉原遊郭の花魁の小むらさきと白井権八を描いた浮世絵です。目黒には、目黒不動尊があって、そこに処刑された白井権八の墓があり、その墓前で、生前から深い契りを結んでいた吉原遊郭の花魁・小むらさきが自害した事件があって、この目黒不動尊の寺院には、二人を祀った比翼塚があるのです。こちらもある意味では、心中事件のあった処ですので、上段のお染・金蔵は、心中未遂ですが、こちらは本当の意味での心中事件なのです。

◆ 心中事件というと、私たちは、あまりよいイメージを持たない出来事の絵となってしまいますが、遊郭や歌舞伎の世界の物語の中では、この心中事件が数多く描かれています。そしてその原因については、様々な原因があり現代の社会とは違う背景があるとも考えられますが、やはり、情念の世界では、現代のドライな日本人とは違い、とても深いものがあったのではないかと思われてきます。
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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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