五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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ロシア映画 『惑星ソラリス』                         人間の潜在意識が現象化する物語

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( 上記映像は、you-tubeより閲覧できますが、ロシア語であっても、映像的にはソラリスの中では、とても神秘的なシーンを顕わしています。クリスとハリーが二人でいる場所は、実はソラリスの宇宙ステーションの中にある図書室なのです。宇宙ステーションの中に、木目調の部屋があるのです。そして地球の自然の雪景色の絵画が飾られています。このような情景は、アメリカのSF映画では見られない表現であり、ロシア人の宇宙感覚では、宇宙では、地球上の自然の世界との感性的繋がりを求めようとする現実的な人間の感覚を表現しているのです。)

◆ 上記は、1972年、旧ソ連邦で西側に亡命した有名な映画監督であるアンドレイ・タルコフスキー氏によって製作されたSF映画の金字塔とも言われた惑星ソラリスと言う映画です。この映画については、これまで五井野正博士の講演会などで、その度こどに様々な角度から言及されてきた映画でもあり、自然と人間の繋がり、宇宙と人間の繋がり、そして人間の潜在意識の現象化と言うオムネク・オネクが本の中で語られていたアストラル界の原理についての映像化された映画とも言えるものなのです。また、この映画では、カルマという言葉は使用されていませんが、この映画の主要テーマはその問題を土台にして作られている大変奥深い映画でもあるのです。

◆ それから、この映画の特色は、この映画の映画監督であるタルコフスキーは、日本の江戸時代の俳句や生け花・盆栽などの自然観に大変共感を持ち、日本の浮世絵も鑑賞していたというジャポニスト・日本主義者であるということです。特にその映像美は、大変に繊細で自然の持つ美的表現に優れており、作品は映画芸術の領域にあるものです。またソラリスの映画の中では、東京の首都高速道路が描かれておりますが、タルコフスキーは、日本の江戸時代の文化に対して大変深い理解を持っていて、この映画も本当は日本に行くための口実の側面があったとされています。

◆ そのようなことで、この惑星ソラリスの映画は、大変に日本と関係の深い、ロシアにおけるジャポニスムの映画でもあるのです。そのようなことで、まだ知らない方や見たことも聞いたことのない方がいましたら、一度見てほしい映画なのです。私たちは、いつもハリヴット製作のイルミナティーの宣伝・洗脳映画を見ていますが、ロシア映画とは、そのような映画と全然違うものなのです。このソラリスの映画とは、宗教的哲学的そして芸術的な映画であり、日本やアメリカの映画と違って精神性の高い映画であるということです。そしてその背景には、ジャポニスムの思想があるということです。


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( こちらの映像もyou-tubeからのみの閲覧となり、ロシア語版ですがソラリスの登場人物がソラリス・ステーションの中にある図書室にスナウトの誕生日ということで集まっています。始めに出てくるのが、一番高齢であるスナウト。次に出てくる長身のラフな青いシャツを着ている男性がサルトリウスです。

 この場面では、お客と格闘して、自分の誕生日の待ち合わせ時間に遅れてきたスナウトが、人間は眠らなければならないとぼやいて、クリスの読んでいた本を取り上げてくだらないと述べて、あれこれ本を探して、ドンキフォーテの本を探し出して、そこに書かれている、王様も召使いも寝ている時は同じと書かれている処をクリスに読ませて、お客の一人であるハリーの手に口づけをして敬意を表しています。

 ソラリスの海が作り出すお客は夜来るのであるけれども、我々にとって必要なことは、宇宙の探求ではなく、自分を映し出す鏡であって、人間にとって必要なものは人間であるとぼやいて、サルトリウスの真実を追究する科学万能の考え方を批判する場面なのです。我々にとって大切なことは、科学ではなく人間であると・・・

 そして、このような哲学的会話を宇宙ステーションの中にある図書室でしている事が、とてもアメリカのSF映画の世界には見られない特色であって、見る人にとっては、このような哲学的宗教的な会話の世界の表現は、とてもロシア文学的なドストエフスキーの小説の世界のように見えると思います。)

◆ そのようなことで、物語の概略について述べますと、主人公は、女性といっしょに写っている男性で、彼は心理学者の『クリス』と言います。隣の女性は、クリスの奥さんの『ハリー』です。彼女は、物語の中では、すでに死んでしまっていません。過去にクリスとの関係の中で、クリスに見捨てられたと思い、注射で毒を打って自殺してしまっているのです。

◆ そのようなクリスの個人的背景があるのですが、この心理学者のクリスがソラリスの海に浮かぶソラリス・ステーションでの研究を精査・評価してうち切りとするか継続とするかを決定するめにソラリスに行くことになるのです。映画の前半の長いシーンは、ソラリスに向かう前の地球上での最後の生活である自然の森や湖に囲まれた自宅で、家族と最後の生活をする処から始まります。ここの前半の自然や人間描写の意味が、後半や最後に深い意味を持つことになります。

◆ そしてソラリスに宇宙船で向かいますが、実はソラリスには3人の科学者達が残り、ソラリスのステーションで起きてくる人間の潜在意識を現象化させると言う不可思議な現象の原因の分析研究を悪戦苦闘しながら行っています。( 何故なら、ソラリスの海とは、人間が寝ている間にその人の潜在意識を読みとり、現象化してしまう働きを持っているからです。) それが一番下段にある写真の3人の男性です。

◆ 左側の顎髭をはやした男性が、『ギャバリャン』と言う名前の科学者で、この人はクリスがソラリスに到着する前にソラリスの不可思議な現象である過去の出来事の再現を見せられて自殺をしてしまっています。彼は、ビデオレターで、心理学者のクリスに早く来てほしいと話をしていて、同僚の二人の科学者達は、何が自分たちの身の回りで起きているのか、彼等はわからないのだと述べているのです。

◆ 次に左下の眼鏡をかけた男性が、『サルトリウス』という科学者です。この人は現代科学の権化のような思考形態の人で、生命体を分解して破壊して、バラパラにしてゆくことを研究方法としている人です。そして右下の一番高齢の科学者が『スナウト』で、彼は同僚のサナトリウスの人間の感情を無視した科学的態度に共鳴をしていますが、また同時に心理学者クリスの人間的価値観に理解を示す人でもあるのです。

◆ 以上が惑星ソラリスの登場人物なのですが、映画そのものは大変長い映画で、始めてみる方は、恐らく睡魔が襲ってきて眠くなります。それで全部見るのを止めてしまう人もいるのですが、がんばって睡魔と戦って見てゆくと、だんだんにこの映画の持つ本当の奥深い意味がわかってきます。ですから、ハリヴット系のイルミナティー映画のようなアクションシーンや戦闘シーンなどは一切ないのです。ゆっくりと時間をかけて見る映画なのです。恐らく、睡魔と戦って、この映画に触れた人は、ロシアが好きになると思います。

 追記

◆ 惑星ソラリスには、様々なバージョンがありますが、一番よいものは、ロシア版・ロシア語で、日本語の字幕の翻訳が付いている全編があるもので、カットされていない、昔から日本の映画館で上映されていたものが一番よいと思われます。その場合は、かなり長編のものとなるので、映画は、前編と後編に別れていて、始めてタルコフスキー映画を体験する人は、始めに睡魔との戦いとなり、眠くなって行きます。

◆ しかし、それはある意味で、イルミナティーの洗脳・広告のための映画と異なるもので、SF映画と言っても、アメリカ映画のようなアクションシーンや戦闘シーンやメカニックな描写などが一切ない映像であり、それは視点や価値観が全然違うものであるからです。ですから、アメリカ映画の感覚に馴れてしまっている私たちは、始めに感覚的に刺激がないので、眠くなってくるのです。

◆ そして惑星ソラリスで、内容をカットして、アメリカ映画のようにストリーがすぐに進むように、時間的に短く編集されているものは、実は映画の中で、重要な側面を反対にカットされてしまっているもので、反対にそれはアメリカナイズされて、一般の私たちには、娯楽映画を見るように、見やすく受けいれやすくなっていますが、それは、ソラリスの映画の本質的な部分をカットされてしまっています。

◆ そのようなことで、一番よいものは、日本で始めに映画館でストレートに上映された日本語の翻訳が付いているカットや再編集されていないもので、睡魔と戦うようにして見るものが一番よいと個人的には思います。映画を見ていて、映画のテンポに感覚が馴れていないと眠くなり、アメリカ的な映画ではないので、途中で睡魔に負けて見るのを止めてしまうのが、タルコフスキー映画の特色なので、できるだけ感覚が馴れるまでは、眠気と戦う必要性があると思われます。

 追記 ②

◆ ザ・フナイの2013年9月の㌻24に『複合生命体とは何か。』ということで、五井野正博士が『惑星ソラリス』の映画のイメージを通して、複合生命体の意味について私たちにも理解できるように述べられている文章があります。映画を見た上で再度、フナイのこの記事を読み返してみると感覚的にそのようなことなのかとわかるような気がしました。
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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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