五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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【古代の舞踊とアルメニア・シュメール世界】  

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 上記画像の説明 

◆ 三番目の大きな女性の壁画は、アナーヒター女神を顕わしているかもしれません。このアナーヒター女神は、百の星を鏤めた黄金の冠をかぶっているとされています。次にその上にある上段二枚の映像は、旧約聖書に書かれているノアの箱船が辿り着いたとされている大・小のアララト山の姿、日本の富士山の姿ととても似ています。

◆ 四段目は、天の岩戸の前で踊る雨のウズメの浮世絵で、天照の岩戸神話の起源は、五井野正博士『科学から芸術へ』の中では、アルメニア高地にあるとされている。

◆ 五段目の映像は、人間の古い気質の脳、視床下部にある扁桃体・海馬を顕したもので、ここが人の過去の記憶世界の中枢にあたり、過去の宗教文化である舞踊やディスコの世界と関係が深い処と思われるのです。七次元よりの使者・第三巻には、東の金堂にあたるディスコの描写があり、新宿と人間の大脳の古い皮質の話が述べられている。

◆ 一番下段の映像は、アルメニア映画『アヴェティック』の場面に出てくるアルメニアの大地の女神の姿を、一人の裸身の女性が大地となって一本の木の姿で顕された映像、この一本の木が『生命の木』であるのか『善悪を知る木』であるのかは不明。

◆ 先日、東藝術倶楽部の野外セミナーの時に参加をされていたミュージャンであるキルロラさんの古代・縄文の舞踊のライブを見る機会があって、久しぶりに普段はそんな領域には関心も縁もない私ですが、偶発的に都内のライブハウスに行くことになったのです。もともと、日本神話に関係しての舞踊については、以前にも知人の紹介で訪れる機会があったのですが、どういうわけか、浮世絵の世界は、不思議とどこかで舞踊との接点が生まれてくる・・それは舞踊と言っても、古代の世界では、単なる舞踊ではなく、シャーマン的な要素が必ず伴っていたと思われますが・・・

◆ また古代の舞踊の世界と言っても、まったく浮世絵の民俗学と関係がないわけではない。それは上記の天照の岩戸信仰の浮世絵の中で顕わされているように、天の岩戸の中で舞踊をしている女性は、有名な雨のウズメである。縄文に限らず、時代が鎌倉時代であれば、静御前のような白拍子という男装の舞いとなるけれど、浮世絵の中では、日本神話も当然、舞踊する女性の姿は描かれているわけです。そしてこの舞踊する一人のシュメールの女性の姿は、宗教的意味合いを持っていて、それは人の古いの気質の脳、人の記憶の中枢である海馬の世界に埋もれているのかもしれません。

◆ また、日本の芸能史や遊女の歴史を遡ってゆくと、十字架のロザリオをファツションのように体に身につけて踊っていた出雲のお国のような傾きものもいるわけです。そしてそれは歌舞伎となって、浮世絵の世界に残されているわけですが、そんな歌舞伎の歌舞の原点を遡ってゆくとそれはやはり、古代の宗教的意味を持つ舞踊の世界に辿りつくと思われるのです。それでは、その古代の歌舞・舞踊の世界には、いったいどのような宗教的意味が隠されているのだろうか。

◆ 実は、これはまったく個人的見解となってしまうのですが、この縄文の舞踊の姿や天の岩戸に見られるような日本神話の中に顕されている舞踊の姿の故事来歴を遡ってゆくと、すでに九州の南方にある南西諸島の海底に昔、沈んでしまった邪馬台国の卑弥呼の時代から、さらに地理的時間的にも遡って、現在の東南アジア地域から、さらに遡って、古代インダス文明の世界ひいては古代シュメール文明の世界の中に、このような舞踊の踊りのルーツがあるような気がするのです。たとえば、シュメールで信仰されていたシヴァ神は、舞踊の神でもあるのです。

◆ このことは、五井野正博士の著作である『科学から芸術へ』の㌻41に天照の岩戸神話について、㌻60中に、日本神話の元を辿って行くとシュメール文明のあったアルメニア高地に辿り着くと述べられているので、日本神話の中の天照の岩戸信仰の起源が、現在のアルメニア高地の世界の中で起きていた出来事であると考えられると思われるのです。そして、当然天の岩戸の前で舞踊する雨のウズメの舞踊は、アルメニア高地である古代シュメール文明の世界にあった舞踊とも捉えることができるのかもしれません。

◆ また、『科学から芸術へ』の㌻140には、アルメニア正教の総本山である『エチミヤジ』が日本の古志・越の国の越宮寺の語源となっているのではないかとも推測されていて、アルメニアと日本の古志・越の国という昔あった古い地名の地域とアルメニアとの関係についても示唆されているのです。古志の国と言えば、姫川も奴奈川姫も実は日本の古い地名である古志の国に関係の人でもあるのですから。

 ■ アルメニア映画・アヴェティツク

◆ そこで二枚目のアルメニア映画の映像ですが、もともとアルメニアは、ノアの箱船が辿り着いた地であり、古代でキリスト教国家の最初の国であるということから、新約聖書や旧約聖書などの蔵書が豊富にある国であり、キリスト教世界の国のように思われていますが、『アヴェティツク』と言うアルメニア映画を見てみると、どうもアルメニアにはキリスト教以外に、土着的な女神に対する信仰が深い国のようです。それは、この『アヴェティック』がアルメニアの大地のシンボルをキリスト教の樹木信仰の姿を取りながらも、水の女神・アナヒーター女神で顕しているからです。 

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(上記映像は、アヴェティックの映画の中で描写されている赤い衣を着ているジプシー風の女性で、河の中を絨毯に乗って流れてゆく描写があり、水の女神であるアナヒーター神を表現していると思われる。)

◆ アナヒーター女神とは、日本的に表現すればサラスヴァティーである弁才天を意味すると言われていますが、河の女神を意味しているようです。アヴェティックの映画の中でも、河川の中を流れて行く赤い衣を纏ったジプシー風の踊り子の姿をした女性が描かれているのです。アルメニアは古代キリスト教国家であると言われていますが、実はそこにはキリスト教以前からある古い時代の大地母神信仰があるようなのです。私は、この『アヴェティック』の映画を見るまではそのようなことに気付きませんでした。下記の書籍は、参考文献です。



閃光のアルメニア』の書籍の中で、アナーヒター女神について言及されている処を書きだしてみました。アルメニアは、キリスト教を国教とする以前には、ゾロアスター教などに説かれているアナーヒター女神に対する信仰の神殿があり、その女神の持つシンボルがアヴェテックの映画の中に表現されているようです。

 ・・・・だが、アルメニア人は自然に対しても敬虔で、豊穣、水の女神のアナーイダ信仰をもって応えてきています。現在もアナーイダ信仰にちなむお祭り『ヴァルダヴァル』は人々のあいだでとても歓ばれていて、女性の名前には『アナーイダ』という名が実に多いのです。(㌻32より)

DTACアルメニア観光情報局・ヴァルダヴァル(水の祭り)
http://www.dtac.jp/caucasus/armenia/entry_190.php

 ペルシャの神アフラ・マズダは、アルメニアでは『アラマズド』と呼ばれ、アフラマズダの娘で、豊穣の女神・水の女神のアナーヒターは、アルメニアでは『アナーイダ』(アナーイタ、アナーヒタ)とも呼ばれています。(㌻71五行目)

 ・・・・キリスト教がアルメニア全土に浸透するには相当の時間と、「暴力」が費やされたに違いないものと思われます。異教は五世紀初めまで残存していました。こうしてアルメニアでも、唯一、創造神キリストの教えを国教化することによって四世紀から六世紀にかけて「一神教革命」が進行していきました。それまで残存していた多くの神々と神殿、祭儀礼、神話、伝承文学などが数世紀にわたる時間をかけて吸収あるいは抹殺されてしまったのでしょうか。

 アシュティシャトやエルズィンジャンを始めとしてかつてある神の聖所であったところにキリスト教会や修道院がたてられた地方的巡礼の地になった例は実に多いのです。・・・・イランでは、イスラーム以前のゾロアスターの拝火神殿がそのまま現在イスラムの聖所になっているものもあります。聖廟の前身がアナーヒター女神の聖所であったりするものもあります。アナーヒターの聖所であったため、アナーヒターの<残り香>が何世紀にわたって信者を惹きつけていたとしたら、いったい信仰とは何なのでしょうか・・・・・(㌻116~117)

 アナーイダは、イランではアルズィー・スーラ・アナーヒーターといい、その意味は<高く、強く、清浄なもの>であり、豊かな水の神ーそこからすべての川が流れ出す「天の川の女神」であって、灌漑と豊穣・多産を司る女神とされています。また戦いの女神でもありました。世上「子授けの神」として信仰をあつめていたのです。したがって、この像はたいてい多産のシンボルであるざくろを持っていたりして、もともとは純イランの民族神であるといわれています。シュメールのイニンチ、バビロンのイシュタル、アッシリアのアシュタルテとともに古代オリエントの大地母神の系列に属しています・・・・アルメニアでは当初アナーイダは明かに「肥沃な土壌の女神」でした。(㌻153)

■ アナーイダがこの古代のアルメニアの首都の守護神であったことが判明しています。五世紀のアルメニア資料でも、アナーイダのことを<栄光ある乳を与える乳母>、<知恵の母、守護女神>、<生命の母であり、わがアルメニアの守護女神>と呼んでいます。(㌻154)

■ 参考資料・ブログ『nekomegami』
太古女神・アナヒーター
http://bymn.xsrv.jp/nekomegami/basted/anahita.html

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◆ この『アヴェティツク』を撮ったアルメニアの映画監督のドン・アスカリアン氏は、この映画の主人公と同じように、西ドイツに亡命をしたアルメニアの映画監督であり、それはあのタルコフスキーと同じような状況下にある芸術家であるのです。ですからこの『アヴェティック』の映画をよく見ているとタルコフスキーの『ノスタルジア』と言う映画や様々なタルコフスキーの作品に大きな影響を受けている人であるということがはっきりわかるのです。また映画の中には、日本の黒澤明監督の『羅生門』の映画フィルムが出てきます。(タルコフスキーは、ソ連邦時代より、日本の黒澤明と親交が深かった。)

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( 上記地図の中央には、アルメニアがあり、ドン・アスカリアン監督の出身国、右側上方にはタゲスタン共和国があるが、タゲスタンはアンドレイ・タルコフスキーの家系の出自の国で、タルコフスキーの家系は、タゲスタンのタルキ村の出身とさされている。そしてこのタゲスタン・タルキ村とは、最後までロシア帝国と闘った最後の地域とされている。ドン・アスカリアン監督は、タルコフスキーの映画手法に大きな影響を受けているが、ともに西アジアであるにカフカス山脈に深い地縁がある映画監督であったのです。そしてこの地域はキリスト教・ユダヤ教に深い関係のある地域であるのです。映画の中に様々なシンボルを通して顕わされているようです。)

ロシアNOW・息を呑む美景:ロシア最南端のダゲスタン
http://jp.rbth.com/multimedia/pictures/2014/08/29/49957

◆ つまり『アヴェティック』は、アルメニアの映画監督が、西ドイツで撮ったアルメニア版の『ノスタルジア』の映画であるということなのです。ですから、この作品の中には、西ドイツに亡命したアルメニア人が祖国に対するイメージを視覚化して、アルメニアと言う国の民俗学的なイメージやシンボルや歴史を映像として表現している映画であり、映像の姿でアルメニアとは何かということを伝えているのです。日本では、アルメニアに対する情報が少ない中で、この映画は大変貴重に思われます。(アルメニア映画は他に、『アララトの聖母』があります。)

◆ たとえば、映画の中では、キリスト教の姿は、『羊』として表現されて随所に表現されています。またアルメニアで起きた大地震のモノクロ映像や近年の化学・細菌兵器による戦争、古代のキリスト教の壁画を持つキリスト教会の崩壊やアルメニアで起きたジェノサイドの問題などが表現されて、アルメニアとは、いったい何であるのかという問いかけを映像を持って物語りが進められるのです。

◆ 特に映画の中では、まるで細菌兵器の弊害を取り除くために、ガスマスクを着けた兵士が、一軒一軒の建物の中に入って火炎放射で消毒をしていたり、崩壊した古いキリスト教会には、ソビエト軍の戦車や兵士が入っていたり、アルメニアの土地の下には、軍事基地があったりと、アルメニアが共産主義国のソ連に支配されている姿が描かれているようにも見えてきます。

◆ つまり過去においてはイスラム教の国・トルコによってアルメニア人の大虐殺があり、また近年では無神論の国・ソ連邦に従属することによって、イスラム教の国・トルコに対しての防衛を構築したりと、映画の中では、世界で始めのキリスト教国家であるアルメニアは、イスラム教の国・トルコと無神論の国・ソビエトの共産主義国によって、始めのキリスト教国家が破壊されてきた歴史を物語っているような気がしてならないのです。


◆ そしてそのアルメニアとは何かを問う映像の姿の中で、一番に印象深く残り、アルメニアと言う大地、地域のシンボルを顕した映像が上記の女神像なのです。アルメニアの大地、或いはアルメニア高地の中に、ダビンチ・コードで、マクダラのマリアが星空の下、匠の美術品に囲まれて、ルーブル美術館の地下奥深くに一人眠っているのと同じように、アルメニアの大地の奥深くにも、一人の女神が眠っているということなのです。

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◆ そのようなことで、古代の舞踊は、時間的にも空間的にも遡って、故事来歴を尋ねてゆくと、アルメニア高地やシュメールの世界に辿り着き、その世界にあった宗教的世界と深い関係がある。そしてそれは、キリスト教以前の世界に遡ってゆくのかもしれません。そしてそのキリスト教以前の世界と日本が天の岩戸信仰や舞踊を通して深く繋がっているということなのかもしれません。 

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(上記は、アヴェテックの映画のポスターより、草花や植物に囲まれた樹下美人の女性が描写されている。頭上に開かれた画集は、レオナルド・ダ・ビンチの画集? )

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◆ 上記は、アヴェティツクの最後の場面、アルメニアには、新約聖書などの原典などの文献が数多く埋もれているという。そしてそのような古きキリスト教の宗教経典を、イスラム世界やソビエトの共産主義勢力による文化の破壊にも関わらず、人々は古きキリスト教の流れやカルマを背負って生きてゆくということを、この最後の場面は顕わしているのかもしれません・・・・窓ガラスを通してキリスト教の十字架が表現されて、鳩が止まっている。

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プロフィール

水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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