五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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フォーゲラーの白樺の館と                            フォーゲラーによって描かれた白樺派のシンボルマーク

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(上段は、白樺の樹木の木々の奥に描かれているのが、ハインリヒ・フォーゲラーのヴォルプスウェーデの芸術村の中にある自宅で、真ん中に佇む女性は、フォーゲラーの奥さんのマルタです。下段は、日本の白樺派と交流のあったフォーゲラーが白樺派の人達から依頼を受けて描いた白樺派の白樺の樹木のシンボルマークとなります。このシンボルマークは、白樺の雑誌に掲載されました。)

◆ 1911年8月4日付 フォーゲラーより白樺の同人、柳宗悦に対する書簡には、『予の儀は、日本美術の大崇拝者に有之候。日本の造園術に関する著書の如きは予の熱望致し居るところに御座候・・・』(白樺派の愛した美術㌻45)と書かれていて、前回のフォーゲラーの奥さんを描いた背後に浮世絵が描かれているように、ハインリヒ・フォーゲラーは、ジャポニスムの崇拝者であったということがわかります。

◆ それでその後の書簡で、柳宗悦は、フォーゲラーに白樺派のマークを描いてほしいということでお願いして、もし描いてくださるのなら、白樺の同人は大変喜びますと伝えて、お礼に日本の彩色式版画である浮世絵をお送りしますと伝えています。そして日本の造園術の本も送ったようです。

◆ そしてその後のフォーゲラーの手紙では、どうやらフォーゲラーは、日本の浮世絵の中で、北斎、歌麿、広重などの浮世絵を持っているようなことが書かれていて、浮世絵の贈り物に大変感激したようで、また自分の芸術作品が、東洋の心にどのような影響を与えたのか、知りたがっているようなことが書かれているのです。

◆ そのようなことで、初期の白樺派の人々は、ドイツ人画家であるハインリヒ・フォーゲラーとの交流があって、そのフォーゲラーは日本美術・浮世絵の崇拝者であったと思われるのです。そして白樺派のシンボルマークを彼に依頼して、それが上記下段にある白樺の樹木のシンボルマークなのです。

◆ そのようなことで、白樺派は、日本に印象派を紹介した人々ですが、その始めの時期には、フォーゲラーなどのドイツの画家の影響を受けていて、彼は日本美術の影響を受けている人でした。そしてこのような土台の上に、次の段階で、ヴィセント・ファン・ゴッホなどの印象派絵画を積極的に紹介してゆく時期に入ってゆくようです。

◆ しかし、このフォーゲラーの芸術村の思想は、日本の社会の中に新しき村と言う芸術村を作ってゆくためのバックグランドとなっていて、一環して始めからドイツからの芸術村の流れは、白樺派の人々の感性の中に流れていたのではないと思われてなりません。

◆ そしてそれは、フォーゲラー自身は、自分の芸術が、東洋の心にどのような影響を与えたのかという問いかけをされていますが、個人的には、それは恐らく、ドイツ人の昔からある森林や樹木に対する信仰やそこに神の存在を感じるといったドイツの中にある汎神論の感性が、フォーゲラーの線画で描かれている繊細な樹木の世界の中に顕されているからではないでしょうか。

◆ そしてそれは日本人が昔から持っている自然や木々の世界にも人と同じような有情の生命の世界を感じると言う草木成仏の思想とドイツの汎神論が感性的に共感するものが、フォーゲラーの芸術の世界にはあると感じたのではないでしょうか。そしてそれはヴィセント・ファン・ゴッホが、日本美術の中には、本当の宗教観があると書簡の中に述べられていることと同じことであると思います。
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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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