五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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白樺派の芸術村構想に大きな影響を与えたドイツ人画家                  ハインリヒ・フォーゲラーについて

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( 上記は、ハインリヒ・フォーゲラー展の図録ですが、その中には、白樺の樹木が描かれています。また下段の絵画は、フォーゲラーの妻・マルタを描いたものですが、マルタの背後には、日本の浮世絵が二枚飾られています。ハインリヒ・フォーゲラー展・HPより。また、中間は、フォーゲラーの絵画の動画です。)

◆ ハインリヒ・フォーゲラーは、ドイツのユーゲント・シュテイール(ドイツ版アールヌゥボー)を代表する画家ですが、あまりこの画家が白樺派を通して日本と深く繋がっているということは、あまり知れ渡っていないかもしれません。

◆ 特に白樺派というと、ゴッホやゴーギャンやセザンヌなどの印象派を日本に紹介した明治後期の二十代の若い世代が出版した美術・文学雑誌ということで、どうしても白樺派と言うとフランスの後期印象派との結びつきが有名なので、ドイツとの関係はメジャーとなっていないかもしれません。

◆ また日本の場合には、白樺派の雑誌を通して、ヴィセント・ファン・ゴッホの手紙が広く伝えられて、ゴッホの芸術家としての生き方に多くの日本の若い世代が共感して、どうしてもゴッホを絵を購入したいということになり、始めてゴッホのひまわりを購入したのが、白樺派であり、それが有名な『芦屋のひまわり』でした。

◆ そのようなことで、白樺派とフランスの後期印象派やゴッホとの繋がりは、多くの人々がすでに認識していることなのですが、実は白樺派の草創期は、つまり白樺派が印象派を日本に紹介する以前の、白樺派の始まりは、ドイツの画家と深い繋がりがあり、その影響を受けていたのです。そしてその一人が上記のユーゲント・シュテイールの画家であるハインリヒ・フォーゲラーなのです。

◆ 白樺派については、以前五井野正博士の講演会の中でも、言及されていてウイッピーとは、白樺派であるというお話をされていましたが、その中で本当に断片的な記憶として、白樺派がその初期にはドイツなどの北方の世界に影響を受けていたことのお話をされていたような気がします。

◆ 個人的感覚としては、白樺派は、北ドイツや北欧やロシアの世界の感性に深い繋がりがあると思いますが、どうしてこのドイツのユーゲントシュテイールの画家について関心を深く持つようになったのかと言いますと、実は白樺派の芸術村構想の出発点には、このハインリヒ・フォーゲラーの芸術村の存在が大きな影響を与えていると思うようになったからです。

◆ 私たちは、白樺派と言うとどうしても後期印象派との繋がりが印象に残っていて、ドイツとの繋がりについては、あまり知れ渡っていないのですが、白樺派の草創期のメンバーは、ドイツ語に堪能した人々ばかりであり、始めの頃の白樺の雑誌を見るとユーゲントシュティールの影響を受けて、創刊号の表紙を描いた後の美術史家である児島喜久雄などが、紙面の随所に挿し絵としてイラストを描いており、その後の白樺の表紙を見ても、ユーゲントシュテイールの影響を受けていたことがわかります。

◆ またこの『白樺』と言う名称を用いた動機については、その草創期に、仲間の一人が、この『白樺』の名前を出して、この名称を使ってくれないのなら、私は参加をしないと主張したことがきっかけで、参加をやめられては困るということで、この名称を用いることになり、その後に参加したメンバーが、この白樺の名前に愛着を持つようになった書かれていますが、また別の説もあるのです。

◆ それは、上記のフォーゲラーの図録を見てもわかるとおり、図録の中には、白樺の森が描かれています。それは、実はフォーゲラーが参加していたヴォルプスウェーデと言う芸術村は、白樺の樹木が多くあった処で、またフォーゲラー自身、自らの家・アトリエを『バルケンホフ・白樺の館』と呼んでいたのです。

◆ このような背景を見てゆくと、日本の白樺派は、その草創期にはドイツの画家・ハインリヒ・フォーゲラーの影響を受けていて、それは印象派の日本への紹介ということで、このドイツの画家との関係は、面から消えてしまっているけれども、実際には、フォーゲラーの自らの芸術村の思想は、白樺派の芸術村である新しき村の構想の土台となっているようなのです。

◆ つまりドイツのジャポニスムであるユーゲントシュティールの流れやワンダーフォーゲルの思想の流れは、ハインリヒ・フォーゲラーを通して、ヨーロッパの北方世界の美術様式や自然観・汎神論の世界は、日本の白樺派の芸術村構想の中に流れていると言えるかもしれません。また汎神論や芸術村とは、自然世界を通して自然の中に神や宇宙を感じる思想のようです。

◆ その中で特に共通している事は、ワンダーフォーゲルにしてもユーゲントシュテイールにしても、白樺派にしても、全て若い世代や青年の世代であるということです。けして老や病の世代の中年や老年や高齢者の世界ではなく、それは人間の発達段階や人間形成の過程の中で、これまで成長してきた人体の細胞が、人体の内側の内奥の世界の方向に細胞が次元を上げてゆく時期の若い世代の人々によって行われているということなのです。つまり、地球上で自然や宇宙の真理に一番近い若い世代の人々によって行われている感性の世界と個人的には思います。
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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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