五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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ドイツ・ワンダーフォーゲルの思想②

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( 上記はヨーロッパの森林・樹木・切手より、下段はネツトよりドイツの森 )

『 ワンダーフォーゲルの指導者であったホフマンとフィッシャーの経歴を見ると不思議に一致するものがある。いずれも法学部に入って外交官になっていることだ。前にも述べたようにヴィルヘルム体制のエリートコースに乗っているように見えるが、そうではない。官僚エリートは、行政官にかぎっては名門のコールに入っていなければならない。彼らが速記術を習うこと自体にはもはや皇室の藩屏になる階級意識はない。』

『 彼らの関心がアジアに目が向いていることが共通している。文学や芸術の世界では、モデルネの時代を迎えたが、ウィーンの若いホフマンスタールなどもアジアに関心を持っていた。違った職業と場所にあっても同時代人的感覚を有している。世紀末のヨーロッパの東洋志向という新しい風潮を敏感にキャッチしていたのである。』

『・・・さてワンダーフォーゲルは、こうした教育体系の大きなうねりの中で、はっきりと反古典主義とロマンティークへの復興を自覚した。彼らは中世の遺跡、城跡などのゲルマンの香りを探し求めて歩き回った。・・・・彼らは森に古代人と同じように尊敬を払った。森がなくてはワンダーフォーゲルの生活は考えられない。森はそれを越えて民族のシンボルである・・・』

『 昔からドイツ人ほど森への内面的な関係を持ち続けた民族はいない。ここは伝説とメルヘンの舞台である。ここでジークフリードが竜に打ち勝ち、ハーゲンからとどめのの一撃を得た。 ところが、教会はゲルマンの森をつかんでいなかったといえる。森と異教はロマン主義にとってイメージとして一体になっており、教会の布教の及ばなかった空間であった。・・・

『 ワンダーフォーゲルの由来・・・このブランコ石に詩が刻まれていた。汝ら渡り鳥よ、汝らが野を越え海を渡り、汝らが南の古きヤシを間違わず、汝らが北の古き菩提樹を再び選ぶ たがうことなく翼の舵をとる智恵を授けた主はだれなるや』とあった。』

◆ 上記『』引用文は、世紀末ドイツの若者よりの断片的な引用ですが、これを読むとドイツの若い世代が、これまでのベルリンなどの都市中心の生活から、ある日、突然ドイツを南下してゆく方向で、異教世界である森の世界に入り始め、そのような遊行する流行が北部ドイツの広範囲に渡って若い世代の行動に顕れ始めたということになるのですが、彼ら多くの若い世代の内面を突き動かしている動機や原因的なもについては、なかなかつかみ所のないものであると思われてならないのです。

◆ なぜならこのような森の世界に回帰してゆくという集団社会現象は、けして国家によって組織的に行われた権力によるものではないからです。いったい多くのドイツの若い世代を内側から動かしたものとは、何であったのだでしょうか?それは、もしかしたらワンダーフォーゲルと言う群を作り出したドイツ人の内なる汎神論的な輪廻の力ではないでしょうか?
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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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