五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』                紫式部 源氏歌留多 第三十七 横笛



◆ 上記の浮世絵は、源氏物語の三十七帖の横笛の章を描いたものですが、横笛を持っている人が、光源氏で左側の若者は、光源氏の長男の夕霧でしょうか。夕霧は、光源氏と年上の妻であった葵の上の間に生まれた長男です。( この光源氏の最初の妻・葵の上は、六条御息所と言う愛人の女性の生き霊に取り憑かれて殺された人です。)

◆ 実は、この絵の中で源氏の持っている横笛は、光源氏の長男の夕霧の友人で『柏木』と言う方がいて、物語の中では、この夕霧の知人の柏木が、夕霧の父親である光源氏に、帝である朱雀院が降嫁された皇女である『女三宮』を好きになってしまい、ある日過ちを犯してしまい女三宮は妊娠してしまうのです。

◆ そしてそのことが、女三宮の夫となる光源氏に知られて、当然光源氏は怒るわけですが、光源氏を宮中の中で同じようなことを過去で行っているのです。それで柏木は、心身症のような状態となって、最後は亡くなってしまうのですが、柏木との間に不義の子供を妊娠した女三宮は、柏木の顔そっくりの美男子の若君『薫』を出産してそのような経過から、女三宮は最後は出家をしてしまうのです。

◆ そして光源氏は、柏木と女三宮の間に生まれた不義の若君『薫』を引き取って育てるわけですが、このような内実を、実は光源氏と女三宮と柏木以外はだれも宮中の中では知らず、秘密となっているのです。でも表向き、光源氏と女三宮の間に生まれた若君『薫』は、柏木に顔が似ているのです。しかし、柏木の親族も、出家をしてしまった女三宮の妹も、夕霧もこの秘密を知らないのです。

◆ ところが、どうもおかしいと感づいたのが、光源氏の長男の夕霧なのです。それは夕霧が亡くなってしまった親友の柏木の家に慰問に訪れた時に親族から、柏木の形見として『横笛』を貰うのです。その横笛は、柏木が愛用していた由来のある横笛で、夕霧はそれを友人の形見として受け取るのです。

◆ ところが、その後に、夕霧の夢の中に親友の柏木が顕れて、その横笛はあなたに渡すものではなく、私の子孫に渡すものであると告げて夢が覚めるのです。それでその夢の内容に夕霧は、不審を深く抱いて、これはやはり柏木との間に何かがあったに違いないと思い始めて、その夢のことを父である光源氏に相談するのです。

◆ すると光源氏は、夕霧を話を聞いて、その横笛は私が預かることが一番よいと判断して、夕霧から横笛を預かるのですが、どうしてそうなのかについての内実については、一切話そうとしません。そして夕霧の夢の話についても、聞こうともせず、はぐらかせてしまうのです。

◆ そのようなことで、結局父である光源氏は、柏木と女三宮の間で起きた過ちを隠蔽して明らかにせず、柏木の夢の中の願いに答えるように、実の父である柏木の形見である横笛を預かりそれを『薫』に与えるということなのかもしれません。そして宮中の中では、『薫』は、表向きは光源氏と女三宮の子供として認知されるのですからそのことによって、『薫』が不義の子供であるという真実を、薫の将来のために隠蔽するわけです。

◆ 物語上では、このような概略なのですが、上記の浮世絵は、この物語の中で柏木の形見である横笛を描いているわけです。ただ、その光源氏が持っている横笛の経緯とは、そのようなことなのです。浮世絵の世界とは違い、源氏物語の世界は、それを現実の出来事に置き換えると非常に生々しいものがありますが、それが横笛の由来なのです。

◆、紫式部は、漢学の学者の父を持つ当時の社会の知識人階級の女性のようです。そして父親の影響もあって、漢文には精通していたことを考えると当然、天台大師などの難解な仏教の書籍なども読みこなせた女性なのだと思うのですが、あまりこの領域で詳しく調べている人はいないようです。(歌川国貞画 1857年安政4年)

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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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