五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』               紫式部 源氏歌留多 桐壺



◆ 上記の浮世絵は、国貞の紫式部源氏歌留多の第1帖の桐壺です。源氏物語では、桐壺更衣は、光源氏の生みの母であり、宮中の内裏では位が低かったけれども、帝に愛されたために、宮中の他の女性達からイジメの対象となってしまい、そのために神経衰弱のような状態となり、今で言う心身症のような状態で最後は悪化して亡くなってしまう方です。

◆ それが第1帖の桐壺の出来事の中心と思うのですが、この浮世絵の情景が、第1帖のどの情景をアレンジしたものであるのか、なかなかその物語の描かれれた作者の意図するアレンジ箇所の確認までゆかないのです。

◆ 桐壺更衣が住んでいた居宅は、帝のいた清涼殿から一番遠くにあり、桐壺の処まで毎回行くたびに、他の女御の住む居宅を通り過ぎなければならず、毎回帝が桐壺の処に行くことが、他の女御に廊下を歩くたびに察知されて、そのたびに帝と桐壺の関係の深さが他の女御にわかることとなり、桐壺がそのためにイジメに合いエスカートしてゆくことが述べられています。
 
◆ 遠方で行灯を持っているのは、その帝でしょうか。遠くで行灯を持っている帝は、桐壺と話を交わしている情景を睨んでいるような感じがしますしが、廊下で何か二人の女性の中で話をしているようです。恐らく宮中の廊下の中であると思います。

◆ 座っている女性は、風呂敷の中に何か荷物(桐の文様の入った着物)入っていて、そのことで桐壺と話を交わしているような気がしますが、近くには、行灯が置かれていますから、廊下で会って何か中の荷物を説明しているような気がします。もちろん、源氏歌留多ということですから、桐壺の帖を印象づけるものであると思うのですが・・・はっきり確定できません。

◆ また左上には、源氏香が描かれていますが、これも桐壺には、通常は源氏香はないとされていますが、この浮世絵には、描かれています。それも第10帖の賢木の源氏香が描かれています。

◆ 源氏物語は、江戸時代になって文化の大衆化が進んで、これまで一部の人々しか読めなかった膨大な量で構成されている源氏物語の内容を、より多くの人々が知りたいという要求が起きてきて、この源氏物語に対する入門書や解説書そして絵入りの読本や浮世絵などが発刊されて、それによって多くの人々が源氏物語に接することが可能となった時代とされています。

◆ そのようなことで、この国貞による源氏歌留多や源氏香の組み合わせも、そのような源氏物語の大衆化の中の一つの顕れであると思うのですが、しかしその反面、源氏物語の作者である紫式部は、父親が天台大師の書籍を詳しく読むほど人であったようで、その父親の影響で、紫式部自身も天台大師の書籍には精通していたとされています。(詳しいことは不明)紫式部は、天台宗の寺院の中に住んでいて、源氏物語を執筆したとされています。

◆ そのようなことで、このような紫式部のバックグランドを知ると、源氏物語を単なる娯楽小説として見ることはできなくなってしまうと思えてきます。何故なら天台大師の書籍に精通している人が、何の目的もなしに、現代の日本人的発想で恋愛娯楽小説を書いたとは思えないからです。
                            (歌川国貞画 1857年 安政4年)

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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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