五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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ロシアにおけるジャポニスム                                   タルコフスキーの『惑星ソラリス』について考える。


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◆ 上記は、映画惑星ソラリスの宇宙ステーションの中の図書室に飾られているブリューゲルの絵です。下段は、心理学者のクリスと複製して再生されたクリスの妻のハリーですが、彼らの背景にある光景が、ソラリスステーションの中になります。

◆ さて、ロシアにおけるジャポニスムということで、惑星ソラリスの第2弾ですが、今回このソラリスの中で述べたいことは、実はこのブリューゲルの絵画のことなのです。この絵画は、宇宙ステーションの中の図書室に飾られている絵なのです。みなさん、不思議に思いませんか。どうして宇宙ステーションに絵画があるのかと。

◆ アメリカの宇宙映画の中で出てくる宇宙船の中の映像を見てください。そこに地球上の自然や冬景色を描いてある風景画や芸術作品が展示されているアメリカのSF映画を見たことがありますでしょうか。おそらくそのような映画は、アメリカのSF映画は、一つもないと思います。

◆ 私は、この映画に、けして空想の世界ではなく、現実に人間が宇宙空間の中で生活をすると何が必要となってくるのか体験から、理解してこの映画が作られているような気がするのです。ソラリスの宇宙ステーションの中には、ブリューゲルの自然の雪景色の風景があって、図書館の中で、主人公の妻のハリーは、このブリューゲルの絵の中の音の世界を聞いているのです。

◆ この絵画が音を出しているのです。みなさん聞いてみてください。風景画の世界とは、実は音が聞こえてくるのです。その音とは、鳥の鳴き声の音であったり、人々のおしゃべりする音であったり、遠くに見える教会の鐘の音が聞こえてくるのです。そしてその音を聞くと、雪景色の中で、一人そのブリューゲルの絵画の世界にいる一人となって、その中で雪の寒さを感じている『あなた』を発見できるかもしれません。

◆ この宇宙空間の中で、この地球上の雪景色を見つめていると、その絵画から出る音の世界を聞いている内に、実は、意識がその地球の冬景色の世界に入って、宇宙空間に居ながら、実は地球の中の自然と繋がりを持とうとしている自分を発見します。そしてそれが繋がりがあるのです。

◆ つまり、この一枚の絵画の世界が、地球の自然の世界と結ぶ感覚を通しての繋がりとなっており、宇宙空間の中で長く生活をしてゆくということは、地球の自然に対するノスタルジーを感覚として持つようになるのです。

◆ そして、宇宙空間の生活の中に、地球上の地水火風などの自然の4元素をステーションの生活の中に取り入れようとすることを通して、宇宙から見て、初めて地球の自然とは、いったい何であるのかということが、反対に感覚を通してわかってくるということを、この映画は示唆しているのです。

◆ おそらくこのような宇宙哲学的描写は、アメリカの宇宙映画の中には見られない性質のものなのです。そしてそれが、ロシア映画の特徴となっているのです。それは宇宙と自然を感覚を通して結びつけて理解しょうとするバラモン教の梵我一如のような哲学が映画の世界の中に顕されているのです。




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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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