五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』              江戸の花名勝会・神田明神・平将門と滝夜叉姫

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◆ この浮世絵は、神田明神である平将門とその第三女である滝夜叉姫( 如蔵尼 )を描いたものである。将門と言えば荒俣広の帝都物語で、さらに有名無実となっている。上段の将門の首が神田明神まで飛んで、石を噛んでいる状態から、神田明神の故事来歴を顕している。

◆ 滝夜叉姫は、実は画像では、将門の愛馬である黒馬のにしきの旗絵を持って、そこから将門の魂が顕れて、その因縁を示している絵でもあるが、この将門の黒馬にも伝承があって実は、この黒馬は、将門が戦の時に、雷が地上に落ちて黒い馬に化身したという神事があって、将門の魂の化身のように見られている。また滝夜叉姫には、様々な史実と歌舞伎の世界の物語がある。

◆ 史実に近い世界では、将門の第三女は、如蔵尼と呼ばれて、将門の死後に現在の福島県耶麻群磐梯村にある恵日寺に逃れて、そこで尼となったとされているが真意は定かでない。また東北や福島いわき地方にも同様の痕跡があり、将門の姫ということで如蔵尼の伝承が伝えられている。

◆ また歌舞伎の世界では、京伝の『善知鳥安方忠義伝』の中で、上記の将門第三姫の如蔵尼に伝承に筑波山の蝦蟇仙人の妖術師を合体させて『滝夜叉姫』と言うキャラクターを作り出して、それが一人歩きしてしまったような感じがある。

◆ この歌舞伎の世界では、如蔵尼こと滝夜叉姫は、父将門の死後、福島県会津磐梯の恵日寺に逃げる。そしてそこで仏教の地蔵信仰の世界に入り若くして一度死亡して父の謀反の罪によってその娘がその業を背負い地獄界に落ちてしまう。しかし、閻魔に許されて再度生き返り、さらに地蔵信仰をするようになるが、腹違いの弟・良門が父将門のために復讐することを知り止めようとする。

◆ しかし、良門は筑波山の蝦蟇仙人より妖術を学び、その良門の妖術によって、如蔵尼は信仰心を失い、父将門のために復讐を誓う滝夜叉姫へと変化して、相馬の城でその準備を始めるが、最後は敵方に察知されて、周囲を包囲される中で、自害して果てるという物語で、滝夜叉姫はその自害によって、最後蝦蟇仙人の妖術が解けて、正気に戻り、菩提心を発して、身体は自害によって滅び、城の火災によって身は灰塵と化すも、最後は救われるという物語である。

◆ このようなことで、将門にもその娘滝夜叉姫にも、史実と歌舞伎世界そして帝都物語といろいろな形に変化して今日まで関東地域の人々にとっては大きなシンボルとなっていって、それがこの浮世絵で描かれている神田明神の故事来歴を顕している。

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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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