五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

このサイトは、個人的非公認ファンサイトです。

Entries

五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』              観音霊験記 西国第十三番 石山寺 

l2twTnxXk0obL8M1406418369_1406418379.jpg

良弁僧正

  聖武天皇の勅命により、良弁僧正は、金峯山の黄金を掘ることを蔵王権現に念じていた。すると、蔵王権現が霊夢に出てきてお告げになるには、「この山の黄金は、弥勒がこの世に現れた時に用いるものであるので、勝手に取ることは許されない。他の場所を教えよう。江州勢田郡に一つの山があり、これは如意輪観音の霊地であるので、そこへ赴き祈念しなさい」そこで、良弁僧正は、教えの通りに勢田に行った。石の上で釣りをしている翁がいたので、「あなたはどなたですか」と尋ねてみたところ、「私はこの山の主で比良の神である。いかにもここは観音の地である」と教えて去っていった。良弁僧正は喜んで、そのほとりに庵を建て、如意輪観音の尊像をつくった。それからほどなくして、奥州から黄金の献上があったのは、不思議な霊験である。この時大伴家持が祝って詠んだ。
 「すべらぎの御代栄えんと東なる 陸奥山に金花咲」
 (聖武天皇の時代が栄えよと東国陸奥の山に金の花が咲いている。 (三代 歌川豊国 1858年 安政5年)

◆  上記文面も国際日本文化研究センター資料よりの現代文になりますが、この中にも蔵王権現や比良山の神などが良弁僧正の夢の中に現れたり、現地で翁として出現したりして、わずかな文面の中に神仏習合の思想が簡単な物語として顕されています。自然世界が化身として現れてくるという思想は、何気ない形で、このような浮世絵の世界に顕されているのです。

◆ それはある意味では、自然界の中にも、草木世界や山水世界の中にも、十界があり、法華経の十界互具の世界を顕しています。例えば、七次元よりの使者0巻の始めのほうにも、釈迦が悟りを開く時に、菩提樹の女神が現れたという記載がありますが、これと同じような物語が観音霊験記を含めて浮世絵の世界の中には、様々な物語としてちりばめられているのです。そしてそのような自然と人間のシンクロ世界が、外国人から見た時に、日本とは不思議の国のアリスの世界となり、オムネク・オネクの金星の妖精世界となるのでしょう。

◆ また、このお話の中には、金峯山の黄金は弥勒菩薩が出現された時に、使用するものであるから、ここを掘ってはならないと蔵王権現述べているのですが、蔵王権現は、五十六億七千万年後に降誕する弥勒信仰を持っていることになり、ここにも神仏習合の世界があり、このような浮世絵の世界に顕されている神仏習合の世界が、どこにその故事来歴があるのか、調べてゆくこともおもしろいテーマのような気がします。

よかったら押してね!
にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村

哲学・思想 ブログランキングへ
FC2 Blog Ranking


スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

最新記事

最新トラックバック

カテゴリ

右サイドメニュー

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR