五井野正 博士ファン倶楽部  浮世絵と印象派を通して学ぶ自然世界

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五井野正博士『ジャポニスムとは、日本主義である。』             東海道五十三次 袋井佐藤忠信・義経千本桜

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◆  この三枚の浮世絵は、上段が源義経の側近家来の佐藤忠信、中段は源義経、そして下段は義経の愛人で白拍子の静御前である。そしてこの3人を結びつけるものが『初音の鼓』と言うことで、このお話は、義経千本桜の第4段に関わる人たちである。

◆ 源義経は、後白河上皇より、兄源頼朝を撃てと、初音の鼓を直接渡され、鼓を打つことは頼朝を打つことであり、鼓を打たないことは朝敵となることであると示唆する。義経は、仕方なくこの初音の鼓を受け取るが、実はこの初音の鼓は、ある狐の父と母の皮をはいで造った鼓で、長く宮中に保管されていたものであった。

◆ 実はこの歌舞伎第4段の主人公は、この初音の鼓を探し求める子狐の情愛を語ったもので、その小狐は宮中から運び出されて、義経に渡された自分の両親の皮でできている初音の鼓を求めて義経の後を追う。

◆ 義経は、この鼓を自らの形見として、静御前に渡してしまう。それを知った子狐は、今度は静御前の後を追うのであるが、途中静御前が敵の奇襲を受けて危機となるときに、この小狐が義経の家来の佐藤忠信に化身して、静御前の危機を救い、忠信に化身したまま、静御前と同行することになる。

◆ そして吉野山で待つ義経と再会した時に、その場に義経の家来・佐藤忠信が同席していたことで、佐藤忠信が2人いることになり、義経は静御前に同行して敵の攻撃から護衛してくれた佐藤忠信が、実は小狐の化身であることを知り、なぜ静御前に同行してきたのか、その由来が初音の鼓が両親の皮で造られていることを告げられ、義経が小狐の亡くなった両親に対する義に心を打たれ、初音の鼓をその小狐に渡すという物語である。

◆ そのようなことで中段の源義経の周りには、狐火が飛んでいる様子が描かれていますカが、このような動物が化身したり、或いは女房となって恩返しをしたりする奇譚とも言える物語は、歌舞伎の中には随所に見られるものであり、また反対のことを行うものをいるのですが、このような感覚は、里見八犬伝の世界の中にもあり、江戸時代までの人々の動物に対する見方、動物の世界の中にも人間的要素があるという、仏教的な生命観が反映されていると思われてなりません。

( 三代 歌川豊国 上段 1852年 嘉永5年  中段 1867年 慶応3年 下段 1861年 文久1年 Y・H氏所蔵 )

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水と木の精霊の守り人

Author:水と木の精霊の守り人
 浮世絵の中に描かれている宗教・歴史・信仰・民俗学・古典などに深い関心があり、『精霊の守り人』のファンです。また、浮世絵の影響を受けたフランス印象派やジャポニスムに関心を持っています。
( Impressionnistesとは、正しい翻訳では、印象派と訳すのではなく、フランスの浮世絵師と訳すのが正しい翻訳であるそうです )
特に浮世絵の研究者でもあり、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士のファンの一人です。博士の講演の中で、ジャポニスムとは、日本趣味ではなく正しくは、~イズム(ism)とはその人の生き方・精神を顕わして日本趣味ではなく、日本主義と訳すのが正しい翻訳であるそうです。また内部被曝問題に関心があります。日本GAP・アダムスキーやオムネク・オネクに関心を持っています。

◆ このファンサイトの主旨
 
 このファンサイトは、ロシア国立芸術アカデミー名誉会員の五井野正博士の個人的・非公式非公認ファンサイトです。これまで博士の芸術論講座や講演会に筆者が参加して、個人的に主観的に思ったこと考えたことが書かれています。ですから客観的な公式・公認の情報ではありません。

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